こんにちは、ロスベガデザイナー本間です。
(上の写真は、香港のアートギャラリーへおじゃました時のものです)
先日、こんな質問を頂きました。
「将来デザイナーになりたいと思っています。
でも、知識や経験がゼロです。
本間さんは、具体的にどのようなことに取り組んで、
どのような経験をされているのか教えて下さい。」
そして、もう一つ。
「いま服飾の学校に通っていて、デザイナーを
目指しています。
福山雅治さんの衣装のデザインは、どうしたら
できるのでしょうか?」
「デザイナーになりたい!」
というお二人の方からのご質問です。
デザイナーを目指している人がいるのは、
業界の一人として、とてもうれしいことです。
そして今日は、デザイナーを目指していない
あなたにも、なにかのヒントになればと思い書きました。
一つめのご質問にお答えします。
まず、知識や経験がなくても、十分に
デザイナーになることはできます。
実際に昔の私もそうでした。
そして、たとえ何歳だとしても、今から
学べばいいのです。
一日ひとつでいいから、未来の自分の
ために行動しましょう。
これは例えば、山登りも一緒で、
山に登りはじめてみないと、
どんな道具が必要で、どのレベルの
ものを揃えたらよいのかわからない。
どんな技術が必要なのかわからないと、
どんな練習をすればいいのかもわからない。
私もそうですが、わからないことが多いと
動けなくなります。
だったら今日、わかること、できることを
まず一歩ずつやっていけばいいんです。
例えば、雑誌を切り抜いて、自分が
好きなものをスクラップしてみたり。
例えば、自分が好きなブランドが最初は
どんなことをやっていたのかを調べてみたり。
例えば、自分がデザインしたものが、どんな
ショップに並んで欲しいかのリストアップしてみたり。
こんなことをやってみるのも、まずは行動の
第一歩です。
行動し始めるとこんなことが
きっとあるかもしれません。。
もしかしたら、失敗するかもしれない。
みんなに笑われるかもしれない。
心の内側からこんな声が聞こえて
くる時もあるでしょう。。
だからこそ、とっとと
「失敗」しちゃうんです。
人生に、失敗はありません。
私たちはただ、その経験から
「学んでいる」だけです。
次はもっとうまくやればいいだけ
なんです。
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とにかく早く「転ぶ」
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あなたが、自転車に乗れるようになったのも、
お箸を使えるようになったのも、
たくさん失敗して学んだから、
うまくなったのではないでしょうか。
少し私の話しをさせてもらっても
いいでしょうか。
私が服を作りはじたのは、22歳。
大学にも行って無ければ、服飾の
専門学校も卒業していませんでした。
いわゆる未経験者でした。
ただ、自分のデザインした服を
着たかっただけ。
それだけでファッションブランドを
始めてしまいました。
しかし、そんな理由だけでは、
ファッションブランドはうまくいきません。
卸先の社長から、商売の基本がわかって
いないと怒られたこともあれば、
工場さんからも、仕方なくやってると
嫌味を言われたこともあります。
自分のデザイン力のなさに、何度も
ブランドをやめようと思ったこともありました。
たくさん「転び」ました。
でも、転んだらまた
走り始めればいいんです。
ブランドを始めた最初の一年は
そこから収入を得ることができませんでした。
だから、夜は焼肉屋のアルバイトをしながら
サンプルを作っていました。
昼はサンプルのデザインをしたり、セレクト
ショップへ営業したり。
夜は焼肉屋で、朝の4時まで働いて
始発で帰る毎日。
そんな生活が一年続いていたとき。
南青山の人気のセレクトショップでの
取り扱いが決まりました。
そのショップからFAXでオーダーシートが
送られてきたのです。
当時は感熱紙式だったので、少しずつ
カタカタカタと表示が見えてきました。
オーダーのマス目に「1,2,1」と数字が
はいっていることに、気が付きました。
「うお〜!!」
と、雄叫びをあげてスタッフと抱き合い
喜んたことを、今でもよく覚えています。
今は、自分の好きなときにデザインし、好きな
スニーカーを、好きな方たちへ向けて販売しています。
しかし、ブランドを始めたての頃は、焼肉屋で
深夜のアルバイトしながら続けていました。
自分の好きなものを、どうやったら買って
もらえるのか、こればかりを考えていました。
好きなことを生業にするには、それなりの
覚悟と、いくつかのリスクが伴います。
もちろん仕事をするうえで、お金も大事です。
ですが、好きなことをしている時の
「情熱」はもっと大事なことだと考えます。
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なぜ「情熱」が必要不可欠なのか?
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子供の頃、ゲームを手に入れ、ご飯を食べることも、
寝ることも忘れるほどの夢中になったこと。
大好きなアーティストのライブのために、
どこまでも見に行ったこと。
家族から心配されるほど何かに
前のめりになったこと。
あなたもこんな「情熱」をもった経験が
あるのではないでしょうか。
そんな「情熱」で1000日間、仕事をしたら
間違いなく、どんな業界でも目立つ存在に
なっているはずです。
どんなに転んだとしても、「情熱」があれば
何度でも立ち上がれます。
そして、また走り始めることが
できるんです。
うまくやるよりも、才能があるよりも
辞めずに続けた人に成果が出るんです。
そうやって私は、「情熱」を持って続けることで、
今のところまで登ってきました。
これが 一つめの質問に対しての
答えになります。
そして、二つ目の質問に関して、今回は
長くなったので次回お伝えいたしますね。
最後まで読んでくれてありがとう
ございました^^
デザイナーを目指していないあなたにも、仕事を
する上でのヒントになってくれたらうれしいです。
ロスベガデザイナー
本間 英俊
